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ひまわり編集部が聞く!Interview

三菱の心臓チーム医療

2023.07.01
三菱の心臓チーム医療

4月より心臓内科主任部長に横松先生、心臓内科部長に加藤先生、心臓血管外科部長に坪田先生が就任いたしました。新たな心臓チームでの連携した治療について編集部がきいてみました!

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心臓疾患の治療で大切なことは何ですか?

横松Dr心臓の疾患というのは、慢性疾患ですので、入院して治療して終了というわけでは無く、その後再発や悪化をしないように長い目で対応していかないといけなということがポイントです。
まず急性期治療として手術やカテーテルといった治療をしっかり受けていただき、その後も定期的な治療となりますので、急性期から慢性期を見据えた治療を考えないといけないと思います。病気を治すだけではなく、生活習慣を改善することも大切です。その為には、心臓内科・外科の医師だけで無く、チーム医療として多職種で連携し、一番良い治療やサポートを提供して再発予防につなげることが大切だとかんがえています。

心臓血管外科的にはどんな治療があるのですか?

加藤Dr大きく2つにわかれます。カテーテルを使用した侵襲的な治療、もう一つは薬の治療です。カテーテルの治療といえば、心臓のせまい血管を広げてステントを入れる治療がありますが、最近はいかに治療が必要な患者さんを選定するか、本当に必要な患者さんを見極めることが大切です。心臓以外では足の血管の治療です。足の血管が狭くなり壊疽していく方などに対してステントを入れて血管を広げるという治療が増えてきています。不整脈の治療で増えてきているのは、カテーテルアブレーションです。電気回路の異常を焼き切るという治療です。当院でも専門医のもと、とても増えてきている治療です。

また、大動脈狭窄に対するTAVI(経カテーテル的大動脈弁留置術)治療、大動脈瘤に対するステントグラフト治療などは、心臓血管外科とも協力しておこないます。最近はご高齢の患者さんが増えてきており、入院のままお看取りとなるケースも増えてきています。当院では早い段階から心不全の緩和治療をおこなっています。緩和治療と言えば、がんの終末期治療を思われるかもしれませんが、循環器の高齢心不全末期の方もけっこうしんどい方も多くいらっしゃいます。そのような苦痛をいかに取り除いてあげられるかという治療を当院でもチーム医療として取り組んでいます。心臓の緩和治療は、他の治療をおこなわないわけではなく、従来の心不全の治療を継続しながら苦痛を取り除いていくという感じです。

心臓血管外科的にはどんな治療があるのですか?

坪田Dr外科ですので、手術による治療をおこなっています。冠動脈、弁膜症、大動脈の手術がメインになってきます。そのほかにおなかの動脈や足の血管の手術もおこないます。心臓の手術は以前よりは安全になってきましたが、それでもリスクはゼロではありません。いかにリスクを下げるかが大切だとかんがえています。
心臓血管外科においてもより侵襲の少ない治療へという流れがあります。心臓を止めずにおこなうオフポンプバイパス手術は以前よりおこなっています。また、弁膜症も胸骨正中切開しない右開胸での手術(MICS)も今後導入していこうとおもいます。大動脈の治療についても内科と協力して、より低侵襲なステントグラフトによる治療もおこなっています。

どのように連携はとられるのですか?

坪田Drそうですね。まずは、病棟が同じであることです。すぐにいつでも相談できますし、情報を共有することができます。また、毎週カンファレンスをおこない患者さんについて情報共有や治療についての検討もおこないます。

横松Dr早めに手術を考えている患者さんについて外科に相談や情報共有ができますし、手術後の患者さんについて追加の治療についても内科と相談も気軽にできる環境です。

加藤DrTAVIのカンファレンスもおこなっていますが、医師だけではなく看護師・理学療法士・放射線技師など多職種で治療について検討・相談をおこなっています。

横松Dr内科・外科どちらの治療が良いということではなく、選択肢があるということが重要です。どちらの治療も可能であるということによって、本当にその患者さんにとって一番良い治療は何なのかを議論ができます。当院では内科・外科とそれを支えてくれているスタッフが良好に連携しているからこそ、治療の選択肢があり最善を選ぶことができるのだと思います。

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