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NST は nutrition support team の略で、直訳すれば栄養サポートチームですが、実際には全職種横断型の病院内治療チームとして活動しています。患者さんの栄養状態あるいは全身状態の管理、分析、判定を行い、最もふさわしい栄養管理法、全身管理法を指導・提言することで、より良い治療、早期回復・退院・社会復帰を図ることを目的としています。
NSTは 1970 年頃にアメリカで誕生し、その後急速に波及しました。当初はTPN(中心静脈栄養)の管理組織として設立され、TPN による長期生存症例に対する栄養管理、カテーテル感染症など合併症の予防、TPN普及による医療費高騰の抑制が主たる活動内容でした。
栄養管理に関してはTPNにかわって経腸栄養の有用性・重要性が認識されていくなか、1990年代後半から欧米に追従する形で NST が全国的に普及しました。現在では NST は栄養管理、感染予防だけでなく医療効率の改善やチーム医療推進の中心的役割として、活動内容が少しずつより広範囲に、また重要度もさらに増してきています。
また最近では当院のような手術症例の多い急性期病院あるいは ICU・CCU における活動の必要性・重要性が注目されています。
「主治医」「診療科」の枠を超えた医療チーム、患者さんの栄養状態の評価・改善システムとして当院 NST は 2005 年 8 月より活動を開始しました。
医師(消化器外科医、心臓血管外科医、総合内科医)、管理栄養士、薬剤師、看護師(NST リンクナースとして ICU を含む各病棟に 1 名)、理学療法士で構成しています。
Meeting
毎水曜日に症例のピックアップ、検討および評価をしています。
Round
毎水曜日に ICU を含む全病棟の回診を行い、主治医への提言や助言を行います。
Consultation
栄養、治療に関して随時相談・受付をしています。
これらの活動を精力的に行い、褥瘡対策チーム、摂食・嚥下サポートチーム、感染対策委員会、緩和ケアチームなど、院内の各医療チームとの連携も重視しています。
認定日:2008年4月1日 日本静脈経腸栄養学会(JSPEN)NST稼働施設認定
認定日:2008年9月1日 日本栄養療法推進協議会(JCNT)NST稼働施設認定